ワガママMAGAZINE
vol.8 スポーツ×夢を育む―講師・小泉ハーディさんが父とサッカーから教わったこと
2025-11-30
注目オススメ
プロサッカー選手を目指し、日々挑戦を続ける小泉ハーディさん。
その等身大の経験をもとに、『スポーツには子どもの未来、そして社会を切り開く力がある』と語りかけるイベントが、2025年10月13日、ラコルタ柏で開かれた。当日は、柏市の小中学生と保護者が参加し、身体を動かすプログラムから、夢について親子で対話するワークショップまで、多くの学びと気づきに満ちた時間となった。
◼︎身体を動かしながら、考える楽しさを知る
会場となった多世代交流スペースには、開始前の緊張と期待が入り混じり、イベントへの関心の高さを感じさせる雰囲気が広がっていた。
最初に自己紹介を終えた小泉さんは、続いて実演を取り入れたウォーミングアップへと場を移した。参加者は、実際にサッカーボールを蹴ったり、周囲と息を合わせながら身体を動かしていく。「なぜこの動きをするのか?」「今、何を感じてる?」「周りを見ると、次にできることが変わるよ」といった問いを交えながら進行され、参加者は理由を意識しながら動くことを体験していった。普段の運動では意識しない視点が加わることで、単に身体を温めるだけでなく、場の空気もほぐれ、次の対話ワークショップへと自然につながるウォーミングアップとなった。
その等身大の経験をもとに、『スポーツには子どもの未来、そして社会を切り開く力がある』と語りかけるイベントが、2025年10月13日、ラコルタ柏で開かれた。当日は、柏市の小中学生と保護者が参加し、身体を動かすプログラムから、夢について親子で対話するワークショップまで、多くの学びと気づきに満ちた時間となった。
◼︎身体を動かしながら、考える楽しさを知る
会場となった多世代交流スペースには、開始前の緊張と期待が入り混じり、イベントへの関心の高さを感じさせる雰囲気が広がっていた。
最初に自己紹介を終えた小泉さんは、続いて実演を取り入れたウォーミングアップへと場を移した。参加者は、実際にサッカーボールを蹴ったり、周囲と息を合わせながら身体を動かしていく。「なぜこの動きをするのか?」「今、何を感じてる?」「周りを見ると、次にできることが変わるよ」といった問いを交えながら進行され、参加者は理由を意識しながら動くことを体験していった。普段の運動では意識しない視点が加わることで、単に身体を温めるだけでなく、場の空気もほぐれ、次の対話ワークショップへと自然につながるウォーミングアップとなった。



▲ウォーミングアップの様子。


▲ワークショップの説明。

▲自作の夢シート。
◼︎親子で向き合う夢シート
ウォーミングアップのあとは、小泉さんが自作した夢シートを使ったワークショップへ。
シートは子ども用・保護者用に分かれ、それぞれの立場から “夢” “お互いの関わり方” “今日の感想” などを書き出す内容になっている。ただ夢を書くだけではなく、「どうなりたい?」「そのために自分は何ができる?」と考え、親子で対話する時間がつくられた。
子どもには「送り迎えやお弁当のこと、ありがとうって言えてる?」、保護者には「普段、どんな声かけをしていますか?」など、小泉さんが会場に互いの関わり方を見つめるように問いかける。このワークショップの背景には、子どもも保護者もそれぞれが自分と向き合い、「どうなりたい」かを対話できるワークショップにしたいという小泉さんの思いがあった。シートをきっかけに、親子がいつも言えない気持ちや考えを自然に伝え合う姿が印象的だった。
子どもの立場として小泉さんは、「保護者や指導者が、押し付けではなく、考える楽しさを奪わない関わりが大事。」と話す。“なぜ”を考える力を育むことは、サッカーだけでなく人生においても大切であり、その姿勢は今回のイベント全体に流れるテーマとなっていた。
ウォーミングアップのあとは、小泉さんが自作した夢シートを使ったワークショップへ。
シートは子ども用・保護者用に分かれ、それぞれの立場から “夢” “お互いの関わり方” “今日の感想” などを書き出す内容になっている。ただ夢を書くだけではなく、「どうなりたい?」「そのために自分は何ができる?」と考え、親子で対話する時間がつくられた。
子どもには「送り迎えやお弁当のこと、ありがとうって言えてる?」、保護者には「普段、どんな声かけをしていますか?」など、小泉さんが会場に互いの関わり方を見つめるように問いかける。このワークショップの背景には、子どもも保護者もそれぞれが自分と向き合い、「どうなりたい」かを対話できるワークショップにしたいという小泉さんの思いがあった。シートをきっかけに、親子がいつも言えない気持ちや考えを自然に伝え合う姿が印象的だった。
子どもの立場として小泉さんは、「保護者や指導者が、押し付けではなく、考える楽しさを奪わない関わりが大事。」と話す。“なぜ”を考える力を育むことは、サッカーだけでなく人生においても大切であり、その姿勢は今回のイベント全体に流れるテーマとなっていた。
◼︎父とサッカーがくれた学び
エジプトにルーツを持つ小泉さんにとって、サッカーとの出会いをくれたのは亡き父だった。小泉さんが不安になりやすい時にはいつも、父は「ここがよかったよ」「こうするともっと良くなるよ」と、強みや可能性を丁寧に伝えてくれた。父は否定や指摘ではなく、前に進むためのヒントをくれる人だった。その関わり方が小泉さんにとって良い距離感だと感じ、大きな支えになっていた。自分にできる部分があると自然に思える土台を築けたことで、”自分を信じる力”を育んだ。父が亡くなった後、特に小泉さんは不安なことや先のことを想像し準備する姿勢を大切にするようになった。それは、ただ楽観するのでもなく、無理に強がるのでもなく、『こうなったらどうする?』と考えて動く心の習慣が小泉さんの行動を導く基準になっている。また、現在も母や兄、家族が精神的な支えとなり、挑戦を後押ししてくれている。
エジプトにルーツを持つ小泉さんにとって、サッカーとの出会いをくれたのは亡き父だった。小泉さんが不安になりやすい時にはいつも、父は「ここがよかったよ」「こうするともっと良くなるよ」と、強みや可能性を丁寧に伝えてくれた。父は否定や指摘ではなく、前に進むためのヒントをくれる人だった。その関わり方が小泉さんにとって良い距離感だと感じ、大きな支えになっていた。自分にできる部分があると自然に思える土台を築けたことで、”自分を信じる力”を育んだ。父が亡くなった後、特に小泉さんは不安なことや先のことを想像し準備する姿勢を大切にするようになった。それは、ただ楽観するのでもなく、無理に強がるのでもなく、『こうなったらどうする?』と考えて動く心の習慣が小泉さんの行動を導く基準になっている。また、現在も母や兄、家族が精神的な支えとなり、挑戦を後押ししてくれている。

▲「人生に不安はつきもの」
◼︎高校時代に学んだ自分で考える力の成長プロセス
プロサッカーを目指し迎えた高校時代、より厳しい環境で勉強と両立しながら練習に励んでいた。自分の未熟さを知ると同時に、自分には何ができていて、何を広げていけばいいのかを自問自答する小泉さん。指導者から与えられたのは答えではなく、自分で考えるための言葉だったという。全てを説明してもらうのではなく、未来を見据えて必要な視点で「どうしたらいいと思う?」と問いかけてくれた。その積み重ねが、自主性や判断力を育て、サッカーにおけるプレーの質だけでなく、人としての成長にも繋がった。
◼︎スポーツが世界と地域に与える力
3歳から続けてきたサッカーは、小泉さんにとって人生の一部だという。仲間との出会いや進路を切り開くきっかけであり、世界との繋がりの手段と考えている。小泉さんがスポーツの価値を強く実感したのは、サッカーが個人の夢を支えるだけでなく、社会課題や地域づくりにも影響を広げる力があると知ったことだ。
その一例が、ホームレス状態にある人が参加できる国際大会であるホームレス・ワールドカップだった。サッカーが、本来人がもっている力を思い出す手助けとなり、立場を問わずに人の価値や尊厳を支える場になることを知り、『スポーツは人生を変える力を持っている』という確信に繋がった。
また、世界各地には地域に根ざしたクラブチームがあり、街の人をつなぎ、活気を生み、子どもたちの憧れを育てている。サッカーが文化となり、地域の誇りとなり、コミュニティを育てる姿は、小泉さん自身が柏市に感じる愛着にも重なる。
小泉さんがサッカーを続けてきたことで広がった繋がりは本当に大きい。だからこそ、『誰かの未来や地域の力になれる選手になりたい』と語る小泉さんの言葉には、競技を超えた視点がにじんでいた。
プロサッカーを目指し迎えた高校時代、より厳しい環境で勉強と両立しながら練習に励んでいた。自分の未熟さを知ると同時に、自分には何ができていて、何を広げていけばいいのかを自問自答する小泉さん。指導者から与えられたのは答えではなく、自分で考えるための言葉だったという。全てを説明してもらうのではなく、未来を見据えて必要な視点で「どうしたらいいと思う?」と問いかけてくれた。その積み重ねが、自主性や判断力を育て、サッカーにおけるプレーの質だけでなく、人としての成長にも繋がった。
◼︎スポーツが世界と地域に与える力
3歳から続けてきたサッカーは、小泉さんにとって人生の一部だという。仲間との出会いや進路を切り開くきっかけであり、世界との繋がりの手段と考えている。小泉さんがスポーツの価値を強く実感したのは、サッカーが個人の夢を支えるだけでなく、社会課題や地域づくりにも影響を広げる力があると知ったことだ。
その一例が、ホームレス状態にある人が参加できる国際大会であるホームレス・ワールドカップだった。サッカーが、本来人がもっている力を思い出す手助けとなり、立場を問わずに人の価値や尊厳を支える場になることを知り、『スポーツは人生を変える力を持っている』という確信に繋がった。
また、世界各地には地域に根ざしたクラブチームがあり、街の人をつなぎ、活気を生み、子どもたちの憧れを育てている。サッカーが文化となり、地域の誇りとなり、コミュニティを育てる姿は、小泉さん自身が柏市に感じる愛着にも重なる。
小泉さんがサッカーを続けてきたことで広がった繋がりは本当に大きい。だからこそ、『誰かの未来や地域の力になれる選手になりたい』と語る小泉さんの言葉には、競技を超えた視点がにじんでいた。

▲イベント中にも繋がりを大切にする小泉さん。

◼︎子どもにも保護者にも伝えたい、スポーツがひらく未来
最後に小泉さんは、夢に向かう子どもたちと、それを支える保護者へ向けて、確かな思いを語った。
「自分の力を楽しんでほしい」「子どもが選ぶ未来を信じてほしい」その言葉の奥には、スポーツが人の人生も社会も切り開き、動かす力を持っているという揺るぎない信念がある。
今日のイベントを通して、その信念は参加者一人ひとりにも確かに届いていた。小泉さんの語るスポーツの可能性が、親子それぞれの未来をひらく一歩になると感じられる時間だった。普段より深い言葉を交わした親子が、その続きの話をしながら会場を後にする姿に、今日の対話が新しい選択や挑戦に繋がり始めていることが伝わってきた。
最後に小泉さんは、夢に向かう子どもたちと、それを支える保護者へ向けて、確かな思いを語った。
「自分の力を楽しんでほしい」「子どもが選ぶ未来を信じてほしい」その言葉の奥には、スポーツが人の人生も社会も切り開き、動かす力を持っているという揺るぎない信念がある。
今日のイベントを通して、その信念は参加者一人ひとりにも確かに届いていた。小泉さんの語るスポーツの可能性が、親子それぞれの未来をひらく一歩になると感じられる時間だった。普段より深い言葉を交わした親子が、その続きの話をしながら会場を後にする姿に、今日の対話が新しい選択や挑戦に繋がり始めていることが伝わってきた。



