社会福祉法人
柏市社会福祉協議会
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ワガママMAGAZINE

vol.9 DIVE~みんな集まれ!〜:新しい仲間と新しい発見を重ねる場

2025-12-30
注目オススメ
毎月第1・第3月曜日の16時から20時まで、1階あ・えーるテラスでは「DIVE ~みんな集まれ!~」が開かれている。予約は不要で、持ち物も必要ない。「勉強、e-スポーツ、カードゲームなど…参加者のやりたいことをやろう」と、DIVE ~みんな集まれ!~の案内に具体的な言葉も並ぶけれど、この場を一言で説明するのは難しい。
勉強の場と呼ぶには自由で、遊びの場と言い切るには落ち着いた時間も多い。決まったプログラムがあるわけでも、毎回同じ流れが用意されているわけでもない。DIVEは、その日集まった人や空気によって、少しずつかたちを変えていく場だと感じた。
大学生がDIVEをつくる理由
DIVEを企画・運営しているのは、産業能率大学の多田 さん。大学では経済学を学びながら、ミュージカルサークルでダンスにも取り組み、忙しくも充実した大学生活を送っている。一方で、以前から「居場所づくり」に関心を持っていたという。
背景には、小・中学校を好きになれなかった自身の経験や、不登校の友人に対して何もできなかったという思いが残っていたことがある。そうした経験から、不登校の人に向けて「何かできることはないか」という気持ちを出発点に、多田さんは活動を続けている。市社協とのつながりや、e-sportsイベントの開催などを経て、かしわ若者サポートステーション(以降サポステ)の事業の一環として、いまのDIVEにつながっている。
サポステの多世代交流の場として活用したいという意向もあり、DIVEは対象を限定していない。誰に向けた場所なのかを先に定めるのではなく、集まってくる人との関係の中で、多田さん自身もまた、この場との向き合い方を探り続けている。
ひとつではない学びのかたち
開催日は、16時まで市社協が運営するあ・えーるテラスに利用していた人が、その流れで立ち寄ることもあり、小学3年生から中学1年生の子どもたちが参加する姿も見られる。年齢や背景はさまざまで、顔なじみの参加者がいる一方、その日初めて訪れる人が加わることもある。予約不要という仕組みが、その幅を支えている。
DIVEのコンセプトとして、「新しい仲間と新しい発見を」という言葉が掲げられている。机に向かう時間だけでなく、人と関わることや、体験や経験を通して気づくことも学びとして大切にしている。多田さんが使う「勉強と言い切れない勉強」という表現は、その感覚をよく表している。
DIVEには、勉強おたすけ隊のボランティアが関わり、宿題や学習をサポートできる体制がある。一方で、中には「勉強はしない」という意向を持って来ている参加者もいる。そうした選択も含めて、学びのかたちを一つに決めないという前提が、DIVEにはある。

この日のDIVEの様子
取材に訪れたこの日は、まず、参加者の中でも話し合いに参加できる人たちが集まり、今後のDIVEについて計画していた。全員がそこに加わる必要があるわけではない。
話し合いが終わると、場の空気は自然にほどけていった。カードゲームを始める人、編み物に手を動かす人、ヨーヨーで遊ぶ人、特に何かを決めずにおしゃべりを続ける人。それぞれが、思い思いの距離感で時間を過ごしている。
場に関わる自由度のグラデーション
DIVEには、決まった流れやかたちがあるわけではない。この日は、こうした始まり方をしたというだけで、別の日にはまた違った過ごし方が立ち上がる。そのため、関わり方も固定されていない。話し合いに参加する人もいれば、参加せずに自分の時間を過ごす人もいる。途中で過ごし方を変えてもいいし、何もしない時間があってもいい。役割があらかじめ決められているわけでもない。
多田さんは、この場に集まる人たちに向けて、「否定しない」という姿勢を大切にしていることを伝えている。過ごし方や関わり方の違いを含め、正解を置かないことがこの場のあり方になっている。
この場が誰にとってどんな意味を持つのかは、簡単に言葉にできるものではない。多田さん自身も、このかたちが唯一の答えだと考えているわけでもなく、続けながら考え続けている様子がうかがえる。
更新されていく場としてのDIVE
コンセプトである「新しい仲間と新しい発見を」という言葉が指しているのは、決められた成果ではなく、体験や経験を通して生まれる小さな気づきなのかもしれない。DIVEは、その意味を固定せず、関わる人とともに更新されながら続いている場だと感じた。
支える市社協の職員は、「若者らしい不安定さを、そのまま受け止め、支えていくことの大切さ」を感じていると話してくれた。感性を大切に、自由を楽しんでほしい。一方で、その自由さゆえの難しさに悩むことも、きっと大事な時間なのだろう。何かに向かわせるための場所ではなく、その揺れを抱えたままいられること自体が、DIVEという場の大きな価値なのかもしれない。


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