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ワガママMAGAZINE

vol.15 ぷれぜん 私の講義~自由な気持ち~:話すことで届いていくもの

2026-07-18
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2026年6月15日、ラコルタ柏1F あ・えーるテラス(以降、テラス)で『ぷれぜん 私の講義~自由な気持ち~』が開催された。
開始前のテラスは、いつもと変わらない雰囲気。イベントのために訪れていた人もいれば、ふだん通りに自由に過ごしている人、たまたま立ち寄った人の姿もあった。

開始時間になると、企画者が皆に向かって声をかけ、イベントがスタートする。イベントの参加者だけでなく、その場にいた人たちも自然と顔を上げ、耳を傾けた。それまで思い思いに過ごしていた空間が、少しずつプレゼンの場へと変わっていく。
プレゼンイベントでは、一人5分から10分を目安に自由に話す。テーマも形式も自由。開始の挨拶を終えると、この日プレゼンを行った7名が、それぞれの表現で自分の「自由な気持ち」を言葉にした。
◼ 七人七色のプレゼン

最初に話した方のテーマは、「話せば楽になる」。
何十年もの年月をかけて、自分の気持ちを人に話せるようになってから、生きることが楽になった。自分でも認められない感情をノートに書き出し、それを人に聞いてもらい、受け止めてくれるという繰り返しが、その感情への肯定と話してもいいと思えるきっかけに繋がった。

プレゼン後にお話を伺うと、悩んでいる人のきっかけになればと思って今日のプレゼンを準備してきたとのことだった。

続いては、「感情の言語化」についてのプレゼン。
感情にはそれぞれ原因があり、自分が何によって感情を動かされているのかを言葉にすることで生きやすくなるのではないかと話した。事実の先ばかりを見てしまいがちだからこそ、負の感情を抱いた時には一度立ち止まり、「なぜそう感じたのか」を考えてみることの大切さを伝えた。

3人目は、イベントの企画者が「ありがとうテラス、まだ3か月だけどね」と題して話し始める。
約3か月前、紹介を受けて初めてテラスを訪れた。当時は人とあまり関わりたくない思いが強く、見学だけして帰るつもりだったがテラスの担当者に「どうぞ、座って」と声をかけられ、そのまま滞在することに。帰宅後、すごく楽しかったと感じていることに気づき、「まだ諦めていない自分」がいることを知ったという。そのきっかけが、今日の企画へと繋がっている。今回のイベントは実現してよかったし、今後もさまざまな企画を考えているという。「僕一人で走るのではなく、皆さんの力を集めて作っていけたらいい」と伝えた。
4人目は、テラスを訪れる人へ向けたメッセージを送った。
テラスでの出会いや自身の経験を振り返りながら、ともに過ごす時間を大切にしたいと語る。ともに学び合い、支え合いながら進んでいきたいという思いを込めて、今不安を抱えている人へエールを送るようなプレゼンだった。

5人目は、『ドラゴンボール』シリーズのキャラクター・ブロリーへの思いを語る。
5歳の頃から好きな存在だというブロリー。父親によって本来の力を抑えられていることや、彼自身の過去の背景に心を寄せ、自分自身と重ね合わせることもあるそう。「彼にとってそういう存在がいないなら、自分が助ける役目になりたい」と話す。長年変わらない思いが伝わってくると同時に、主人公の物語だけでは見えてこない背景に目を向ける視点も印象に残った。

6人目は、「人間という生き物が嫌い」という切り口から始まる。
敵意を向けていなくても敵意を向けられることがある“人間”は怖いと感じるが、人と話すことは好き。正直に話せば相手を傷つけてしまうかもしれず、相手を慮りすぎると何も伝わらなくなるという、人とのコミュニケーションの難しさについて率直に語る。人の感情を動かすものはその人にとっての正義感であり、立場によって正義は変わるものだと話し、「伝えることをやめたくない」と締めくくった。

最後は、相手にどうやって話を聞いてもらうかを問う小話形式のプレゼン。
褒めることや不安を煽ることなど、相手の聞く姿勢を作るちょっとしたコツを実践しながら話を進めていく。聞いている人が話に集中した頃、「実は今の話にも使っていました」と種明かし。会場からは笑いも起こり、種明かしの後には「気づいたら話に引き込まれていた」という声も聞かれた。
▲プレゼンに向けて準備されたメモ
プレゼンターによって語るテーマも話し方もさまざま。途中で、聞いている方々に問いかけるなど、会場を巻き込む場面も見られた。聞いている人たちはうなずいたり、笑ったり、ときには一緒に考えたりしながら、話に耳を傾けていた。

◼ ひとつの場に、いくつもの気持ち
企画者に話を聞くと、このイベントはあ・えーるテラスで定期的に開催されている企画会議の中で発案されたものだという。一人ひとりの思いの解放や悩みの解消のきっかけになったら、との思いから企画したと話してくれた。

プレゼンを行った人たちの中には、事前に準備を重ねてきた人もいれば、何を話すかを事前には決めずにその場で組み立てながら話を進める人もいた。なかには飛び入りでプレゼンを行った人もいた。

参加者からは、
「緊張感の伝わるプレゼンもあり胸に刺さった」
「それぞれの個性が見えるプレゼンだった」
「真摯なプレゼンで、人間性が伝わり感動した」
といった感想が聞かれた。
また、「自分もプレゼンしたいことはあるけれど、人前で話すのは大変。いつかできるようになれたら」と話す人や、「プレゼンをすることは誰でもできることではないし、皆さんの勇気をもらえたように感じる」と話す人もいた。今回プレゼンした人の中にも、「次はもっと上手く話せるようになりたい」「次回話したいこともある」という意気込みも出ていた。

話した人、聞いた人、それぞれの立場で参加した今回のイベント。語られた内容は多様だったが、一人ひとりの思いや考えに触れる時間となった。
参加者から「共感できる部分と相入れない部分もあり、その人を知ることができるきっかけになった」という感想も聞かれた。話したいことも、話し方も、また聞き方も受け取り方も人それぞれ。一つひとつの『自由な気持ち』に耳を傾けながら、テラスで出会った人同士がお互いを知る機会となったようだった。思いを言葉にする人と、その思いを受け止める人。両方の存在によって成り立つ空間が印象的だった。
また、「いつか自分もやってみたい」という声も聞かれた。この時間は、プレゼンをした人だけでなく、聞いていた人の中にも小さな変化を残したのかもしれない。
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